百貨店やショッピングセンターのお客様対応を行うインフォメーション受付。買い物に訪れた際に利用したことがある人も多いのではないでしょうか?
そんな商業施設のインフォメーションのお仕事内容と、やりがいや大変な点を、経験者のエピソードも交えてご紹介します。
インフォメーション受付の主な仕事
①お客様のご案内
施設を訪れるお客様からのお問合せ対応やご案内を行います。大きな百貨店や商業施設では、館内に複数のインフォメーションセンターがあることも。周りの店舗によって客層やお客様からの質問も異なるので、施設全体をしっかり把握して、スムーズに対応することが求められます。
②各種サービスの対応
商業施設によっては、駐車サービスのご案内やベビーカーの貸し出しなど、お客様が気持ちよく過ごせるように付帯サービスの提供を行うこともあります。お客様のお呼び出しや催し物の案内をする館内放送も対応するケースや、いわゆる「エレベーターガール」を兼務する場合も。
③事務作業
商業施設では、季節に合わせた催事や、短期のポップアップショップ出店など、たくさんのイベントが開催されます。それを目当てに来店したお客様をスムーズにご案内できるように社内用の資料を作成したり、お客様によく聞かれるQ&Aをまとめたりといった事務作業を行うこともあります。
お店での接客とは異なり、インフォメーションでの応対はほんの一瞬。短い時間でお客様の求めているサービスを提供して満足していただくための、判断力や観察力も必要なお仕事です。
未経験からでも大丈夫?
スムーズな応対が求められる、商業施設での受付。未経験からでも大丈夫?
「インフォメーション受付は、特別なスキルがなくても就職しやすく、未経験からでもチャレンジしやすいお仕事だと思います」
と教えてくれたのは大手百貨店のインフォメーションで働いているAさん。10年間このお仕事に携わっているそうです。
「どこの施設も、お客様にスムーズに売場をご案内するためのノウハウがまとまっていますし、研修制度もしっかりしていると感じています。
もちろん海外のお客様対応のために、外国語スキルなどはあるに越したことはありませんが、必須ではありませんよ。笑顔で丁寧にお客様と接することが一番大事なポイントです」
インフォメーション受付の良いところ、大変なところ
たくさんの人が出入りする百貨店・商業施設の受付。多種多様な人と関わるだけに、大変なことも多いのでは?
「もちろんマニュアルにないことを聞かれたり、お店や施設に対する不満をお伺いするようなイレギュラーなケースもあります。一方で、お買い物を楽しみに来店された方のお手伝いをできるのはとても楽しいですし、感謝の言葉をいただくことも多いので、やりがいのある仕事だと感じています」(Aさん)
時には地方から旅行に来たお客様からオススメのお土産物を聞かれることもあるそう。「お買い物の後わざわざ受付に『教えてもらったものを買いました!』とご報告に来てくださるお客様もいます。そういうコミュニケーションがあると、やっていて良かったな、と思いますね」
他にも、繁華街にあるAさんの職場では、自分の働いている施設だけではなく、近隣のお店のご案内をすることもあるのだそう。
「『このブランドってどこにありますか?』と聞かれたお店が、自分達の施設には入っていないケースもあります。そういった時には近隣のデパートの情報をお伝えすることも。そのために、近くにあるお店や施設の情報収集は欠かさず行っています。
他にも『テレビで見たんだけど思い出せなくて…』とか、『最近流行ってるらしいんだけど、これって買えますか?』というご質問もあるので、お客様から求められそうな流行りものや、ニュースで取り上げられたお店の情報は積極的にインプットしていました。日常生活の解像度が上がって、自分自身も楽しく毎日を過ごせるようになったなと思います」
インフォメーション受付:1日の流れ
百貨店・ショッピングセンターは営業時間が午前中から夜までといったところがほとんど。そのためシフト制の勤務になっていることも多いようです。
今回は一例として、Aさんの勤務パターンをご紹介します。
9:00
出社し、制服に着替えて身支度を整えたら、インフォメーション周りの清掃をします。エレベーター・エスカレーターが動いているかどうかのチェックも受付のお仕事として行います。
開店前には朝礼と合わせて、従業員みんなで挨拶の確認をする時間があるそう。他にも新しい情報のチェックや、応対のロールプレイングを行うなどして、お客様をお迎えする準備をします。
10:00(開店時間)
開店後は、館内の案内所でお客様の対応をします。
施設によっては複数インフォメーションセンターがあるので、時間ごとに場所を交代してご案内をすることもあるようです。
12:00〜13:00
お昼休憩を交代で取ります。商業施設内には控室や休憩所があったり、社食があるケースも多いので、休憩中は基本的に館内で過ごします。
13:00〜
引き続き、お客様のご案内をします。
Aさんの職場では、館内のイベントや、新しい店舗について予習する時間が設けられているそう。客足が少ない時間に、期間限定店舗や新しくできたお店を回り、販売されているものやイベント内容を把握します。
また、貸出用ベビーカーのメンテナンスのようなバックヤードでの作業や、案内所で共有するQ&A資料の作成など、スムーズなご案内のための事務作業を行うこともあります。
コミュニケーションが好きな人や、流行にアンテナを張るのが得意な人にはぴったりのインフォメーション受付。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?